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小ネタ

フォロワーさんと盛り上がってしまい、書いてしまったもの。

若干腐向けですあります。

 

 

 

では、下記から。

 

 

 

 

 

  やけに、冷えると思ったら雪がちらついていた。


「通りで、冷えるわけだ」


  有人は、カーテンを少しだけ開け、外の世界を見てそう呟いた。暗い夜の中、チラチラと白いものが舞っている。


「(僕は、寒いのは平気だけど、龍星くんには大丈夫かなぁ)」


 この場にはいない大切な人のことを思い浮かべる。急な依頼が入り、出かけて行った彼。そういえば、彼は傘を持っていっただろうか。


「しょうがないな」


  片手に持っていた本に栞をはさみ、テーブルの上に置く。車の鍵と、スマートフォンを持ち、玄関へと向かう。

 ちょうど、その時がちゃりと玄関のドアが開いた。


「龍星くん?」


  ちょこっと顔を出すと、うっすらと雪が頭に積もった彼の姿。寒そうに震えている。


「今、タオル持ってくるね!」


  わたわたと、そんな彼……龍星にタオルを手渡す。


「ありがとうございます」
「外、寒かったねー。今、ココアでもいれるね」


  コートを脱ぎ、暖かい部屋に入りほっとしている龍星の様子を見て、伝える。そばを離れようとした時、くいっと裾を引かれた。


「龍星くん?」
「ココアの前に、有人さんを抱きしめたいです」
「わっ……」


  そのまま、引き寄せられ、ぎゅっとされる。


「龍星くん、すっかり冷たくなってるねー」


  寒かったのだろうと、有人も抱きしめ返す。少しでも、彼が暖かくなればいいと。同時に、とても愛おしく思う。好き、だなぁと。


「有人さん、暖かいです」
「そっか、良かった」


  暖かいといった、まだ離れない龍星の頭を撫でる。ちらりと、目が合う。


「好きです、有人さん」


  真剣な表情の、真剣な目の……。有人は、そんな彼をみて、ふわりと笑う。


「知ってるよ、龍星くん」


  好き、と言わない自分が狡いなと思いながら。

 

 


*****

 

 

 

「有人さん、外雪降ってます!」


   やけに冷える夜、ふと窓の外を見た秀は、はしゃいだような、嬉しそうな声を出した。


「あ、本当だ。これは、寒いはずだねー」


  その隣に行き、同じく窓の外を見る。夜だというのに、雪が降っているというだけで、外が明るく見えるのは気のせいなのだろうか。


「これ、明日には積もってるかもねー」
「そしたら、雪だるま作れますね!」
「あれ、寒いのは苦手だって言ってなかったけ?」
「うっ……、苦手ですけど、雪は別っすよ! 楽しいじゃないですか!」


  有人の言葉で一瞬表情が曇るが、すぐに明るい表情に変わる。身振り手振りを加えながら、雪の楽しさを語る彼を、可愛いと感じてしまう。


「だから、明日積もったら雪だるま作りましょうね!」
「そーだね。よーし! 馬の雪だるま作ろうかな!」
「馬!!さすが、有人さんです!」


  楽しそうにケタケタと笑う秀。でも、きっと彼は、他の人とも一緒に雪だるまを作るのだろう。職場の人であったり、子供の入院患者であったり、友人であったり……。独占欲とまでは、いかないが、そのことを考えると少し余裕がなくなってしまう。彼の周りにいる人は、彼のことが好きで、彼も皆が好きで……。


「今日、寒いし一緒に寝ようか」
「いーっすね! 有人さんと一緒に寝るの嬉しいです!」


   楽しそうに笑っていたのが、今度は嬉しそうな笑顔に変わる。その笑顔を見てると、つい言葉が溢れてしまう。


「大好きだよ、秀」


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